Daiwa(ダイワ)から2016年に発売された、キジハタ(アコウ)専用ロッド、HRF KJ 85MSを実際に使用してみましたのでご紹介します。
ブレーディングX搭載、キジハタをターゲットに調子を磨いた専用モデル
SWルアーゲームの対象魚として人気急上昇中のキジハタ(アコウ)は、ダイワが提唱してきた“ROCK”な根魚ゲーム、「HRF®(ハードロックフィッシュ)」のターゲットとして申し分なし。
「HRF® KJ」は、キジハタゲームの本場である西日本を中心に磯、防波堤にてテストを実施し、地元アングラーの意見を取り入れつつリールシート位置から煮詰め作り上げたキジハタ専用の名に相応しいロッド。
ダイワ独自の強化構造「ブレーディングX」搭載で、専用調子と徹底的な軽量化を追求。
これまでのHRF®ロッドにはなかった軽さ、しゃっきり感を持ちながらパワーを秘めたシリーズで、キジハタはもちろんあらゆるロックフィッシュゲームを自由自在に楽しめる。
ロックフィッシュに力を入れているダイワから初めて発売されたHRF KJシリーズのロッド
以前ご紹介した、HRF AIR KJシリーズの旧モデルが、HRF KJシリーズです。
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旧モデルと言っても、グレードや値段が違いますので、HRF AIRは後から発売された上級グレードです。
廉価モデルですが、実際に使用してみると使用感は本格的で、上級グレードと比較してもそれほど大差は感じませんし、この価格帯であれば非常にコストパフォーマンスに優れたロッドだと思います。
パッケージに書かれている通り、私がメインに使用しているのも、スイミングを中心とした巻きのリグで使っています。
キャストウェイトは5〜30gで、1/2oz(14g)のシンカーを使用したリグがとても扱いやすいです。
軽量で扱いやすく遠投性に優れたスペック
HRF KJ 85MSのスペックは以下となります。
- 長さ:2.57m(8’5”)
- 自重:134g
- 先径:1.8(1.7)mm
- 元径:11.9mm
- 対応ウェイト:5〜30g
- ライン:10〜20lb / PE0.6〜2.0号
- カーボン含有率:95%
何と言っても注目すべきは、自重の軽さです。
この長さでありながら134gまで軽量化されたロックフィッシュ専用ロッドは、他ではあまり見かけません。
軽いから全てが優れているわけではありませんが、長時間使用していると疲れや操作性に違いが出てきます。
長めのグリップなので脇に挟みやすくキャストもしやすい
グリップが長めに作られているので、キャスト(両手で)しやすく、リールシートを前に持っていくことで、バッドエンドが肘や脇で固定しやすく、魚がかかった時に手首の力ではなく、腕全体でロッドを持ち上げることができます。
グリップの形状はこのようになっています。
また、HRF KJ 85MSを選んだ理由の一つが、私はスイミングでキジハタ(アコウ)を狙う際、余計な動かし方をしたくないので、フロントグリップの上を握り込んで操作することが多く、フロントグリップが長いタイプのロッドであることも条件の一つでした。
グリップエンドはこのような形状になっています。
パワーと操作性をアップさせるブレーディングXのバット
バットは、適度に太く作られており、さらに、ブレーディングXと呼ばれる最外層をカーボンテープでX状に締め上げ、パワーロスにつながるネジレを抑制する技術を用いています。
それでも、ガチガチのハードなロッドではないので、軽さと操作性を維持しながら適度なパワーも兼ね備えた、という感じです。
操作性と感度と食い込みを意識した柔らかめのティップ
バットはパワーのある感じですが、ティップはやや細めで柔らかい作りになっており、キャストする時はしっかり曲がり、小さなアタリも感じ取れ、食い込みが良いので魚からのバイトも弾くことなく乗せれます。
ソリッドティップのように、巻いているだけで自動的にかかるというほどではないので、アワセは必要になりますが、魚に違和感を与えにくい印象です。
ベリーはパワーと粘りを両立させた曲がり
ベリーは、パワーのあるバットと繊細さのあるティップの両方に働きかけるような印象です。
キャストする時は、ティップの柔らかさの曲がりすぎを抑えるように張りがあり、魚がかかった時は、粘りのある曲がりで魚の力をいなしてくれるような感じです。
アワせる時は、バンッと勢いよくアワせなくても、ベリーの力でグーっとアワせると弾くことなく良いところに針が刺さってくれます。
私はスイミングで使用することが多いので、この感じが非常に効果的で、バラシがとても少なくなっています。
ガイドはステンレスフレームのSiC
ガイドはFuji製のステンレスフレームガイドのSiCリングが採用されていると思います。
※どこにも表記がなかったので確実ではありませんが、フレームにFujiと刻印がしてあります。
表記がなかったので、コスト削減のために、適当なガイドが使われているのかも?と少し不安があったのですが、当たり前にちゃんとしたガイドを採用していますよと、あえて記載する必要もないといったことでしょう。
同じ時期に購入した、17 セオリー 2510PE-Hを装着し、実釣してみます。
キャスト性・操作性・感度良好で申し分なしの使用感
※実際に数ヶ月使用してみた感想です。
まずはキャスト性ですが、対応ウェイトが5〜30gとスペック表にある通り、私が最も多用する1/2oz(14g)のシンカーが一番キャストしやすいです。
軽い力でも、ティップとベリーがよく曲がってくれて、飛距離も十分稼げます。
最小で5gとありますが、5gは軽すぎるかなという印象で、ストレスなくキャストできるのは、10〜20gが最も適している範囲です。
30gのメタルジグもキャストしてみましたが、力任せのフルキャストをするのは少し躊躇してしまいますが、使えないことはないです。
スイミングでの使用に最も適しており軽くて扱いやすい
HRF KJ 85MSのコンセプト通り、スイミング系リグの操作がかなりしやすいです。
8ft5inのやや長めのレングスもあり遠投性にも優れていて、より広範囲をテンポよく探ることができます。
また、ロッドが軽いので、テキサスリグなどのボトムバンプやリフト&フォールも操作しやすく、ベイトタックルを持っていない人でも万能に活躍してくれます。
感度も良く小さいアタリも逃さず乗りもいい
岩などにコンタクトした時も、しっかりとロッドからゴツゴツと伝わり、感度も良好です。
急なカケ上がりや根が多い場所などを察知しやすいので、地形の把握もしっかりとできます。
アタリがあった時にもしっかりと伝えてくれて、適度な柔らかさがあるので魚に違和感を与えずバイトが深いため、針がかりもいいところに決まることが多いです。
また、バラシもかなり少なく、アワせ切れなどもほとんど起こったことはありません。
デメリットはややパワー不足に感じることがある
デメリットだと思うところは、アップダウンの激しい地磯・沖磯や足場の悪い(岩がせり出した)場所などで、大きい個体がかかるとパワー不足に感じることです。
軽さと操作性には非常に優れていますが、思わぬところで大きい個体がかかると、浮かせられず根に潜られたり、荒い波に魚がさらわれてしまったりすることがありました。
漁港や堤防などでは問題はないと思いますが、沖磯をメインに釣行する方はもっとパワーのあるロッドを選択するのをおすすめします。
エギング・シーバス・フラットフィッシュ・ワインドにも使える超万能ロッド
HRF KJ 85MSのもう一つの特性?は、キジハタ(アコウ)だけではなく、色々な魚種にも使えることです。
エギングやシーバス、ヒラメ・マゴチのフラットフィッシュ、タチウオのワインドなどにも使用できるので、キジハタ(アコウ)のシーズンオフでも、他のロッドを用意しなくてもそのまま流用できます。
ちなみに、このロッドで初めて釣ったのはコウイカでした。春に買ったので。
いわば、エギングロッドを流用してロックフィッシュを楽しむ逆バーションですね。
実売価格17,000円前後で買えるコストパフォーマンスに優れたHRF KJ 85MS
ダイワとシマノお得意の売り方、と言ったら怒られるかもしれませんが、定価は25,000円ぐらいですが、実売価格は17,000円前後です。
この価格帯でも、申し分ないほど実用性があり、評判もかなりいいロッドですので、これからキジハタ(アコウ)狙いを初めてみようという方の最初の1本に、安心しておすすめしたいロッドです。
アマゾンの評価は今のところ満点です。
実際に使用している動画はこちら
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また、釣りYouTuberの方の中でも使用している人がいらっしゃるみたいですね。
まとめ
- ロックフィッシュに力を入れているダイワから初めて発売されたHRF KJシリーズのロッド
- 軽量で扱いやすく遠投性に優れたスペック
- 長めのグリップなので脇に挟みやすくキャストもしやすい
- パワーと操作性をアップさせるブレーディングXのバット
- 操作性と感度と食い込みを意識した柔らかめのティップ
- ベリーはパワーと粘りを両立させた曲がり
- ガイドはステンレスフレームのSiC
- キャスト性・操作性・感度良好で申し分なしの使用感
スイミングでの使用に最も適しており軽くて扱いやすい
感度も良く小さいアタリも逃さず乗りもいい - デメリットはややパワー不足に感じることがある
- エギング・シーバス・フラットフィッシュ・ワインドにも使える超万能ロッド
- 実売価格17,000円前後で買えるコストパフォーマンスに優れたHRF KJ 85MS
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