メバリング用スピニングリールと言えば、シマノとダイワの二強ですが、メバリングを含むライトソルトフィッシングゲーム用のロッドと言えば、有名メーカーからマイナーなメーカーまで、把握しきれないぐらい多くのメーカーが開発・発売しています。
値段も様々なら、各メーカーの特性も様々で、一体どれを選べばいいかよく分からないといった方がいらっしゃると思います。
上手な人だと、ロッドとリールを何セットか用意し使い分けたりしていますが、これから始めようと思っている方や、メバリングだけにそこまでお金をかけれないといった方がほとんどだと思います。
そこで、今回ご紹介したいメバリング用ロッドが、モーリスから発売されている『ヴィオレンテ・ライトゲームモデルVLL-73-T』です。
軽量のジグヘッド単体、プラッキング、キャロなど、幅広く万能に扱うことのできるライトソルトフィッシング用のロッドで、これ一本さえあれば、メバリングだけでなく、アジングまで楽しめ、申し分ないスペックなのに値段はそれほど高くない、そんな言うことなしのロッドを購入しましたのでご紹介したいと思います。
幅広いルアーを使えて適度に張りのあるチューブラーメバリングロッドを探していた
まず初めに、私が探していたメバリングロッドの条件をお伝えいたします。
- 1g未満のジグ単を扱える
- 5g程度のプラグ・メタルジグを扱える
- チューブラーティップだが乗せやすいこと
- 長さは7ft以上
- 軽いこと(最低でも80g台)
- 2万円前後であること
これらの条件を満たしてくれるロッドを探していたら、候補が3つ見つかりました。
ソアレSS S706ULT・ブルーカレント74Ⅱ・ヴィオレンテVLL-73-Tが候補に挙がった
それでは、3種のスペックを見てみます。
- ソアレSS S706ULT
- 長さ:7ft6in
- 自重:78g
- ルアーウェイト:0.6〜6g
- カーボン含有率:84.5%
- 価格(大体の実売価格):18,000円前後
- ブルーカレント 74II
- 長さ:7ft4in
- 自重:74g
- ルアーウェイト:JigHead 0.3~5g / Sinker 1.8~8g
- カーボン含有率:94%
- 価格(大体の実売価格):21,000円前後
- ヴィオレンテ VLL-73-T
- 長さ:7ft3in
- 自重:82g
- ルアーウェイト:0.5〜6g
- カーボン含有率:99.8%
- 価格(大体の実売価格):20,000円前後
スペックを見比べてみると、どの種類も似ていて、迷うところはあったんですが、決め手となったのはカーボン含有率とメバリングをメイン考えて作られたかどうかでした。
カーボン含有率がロッドの性能を決めるわけではないのですが、カーボンは、高感度・高弾性(張りがある)・高価です。
ヴィオレンテ以外は手に取っただけで、実際に釣行して使用したわけではないので、あくまでも予想ですが、ソアレSS S706ULT=しなやかで粘りのあるメバリングロッド、ブルーカレント 74II=適度に張りのあるアジングロッド、という感じに思います。
使用する状況やメインに使うルアーなどにもよりますが、私は、デイゲームをすることが多いので、ボトムワインドやマイクロメタルジグのリアクション的な使い方をすることがあるので、掛け調子寄りの乗せやすさが欲しいというワガママな要望だったので、最終的にはブルーカレント 74IIかヴィオレンテ VLL-73-Tの2択に絞りました。
ブルーカレントⅡよりヴィオレンテ VLL-73-Tの方がメバリング向けのロッド
メバルは独特な習性を持ちますが、ロックフィッシュに分類されるように、根に潜りやすい魚です。
同じく、ライトロックフィッシュに分類されるカサゴも、メバリングの時期(シーズン)に重なるので、ある程度のバッドパワーも必要です。
2種を比べてみると、自重がやや重たい分、ヴィオレンテ VLL-73-Tの方が、パワーのあるロッドに感じました。
繊細なブルーカレントⅡはアジング向けに作られたロッド、ヴィオレンテ VLL-73-Tはライトロックフィッシュ(メバリング)向けに作られたロッドというのが、最終的な決断になったのです。
アジングとメバリングの比率が半々ぐらいという方、ナイトゲーム中心で浮いたメバルを狙うことが多いという方は、より繊細なロッドのブルーカレントの方が良いと思います。
また、しなやかで乗せ調子の粘りのあるメバリングロッドをお探しの方は、ソアレSS S706ULTがおすすめです。
0.5gのジグヘッド単体からワインド・プラッキング・マイクロメタルジグまで扱える万能メバリングロッド
前置きが長くなってしまいましたが、ヴィオレンテ VLL-73-Tの詳しいスペックや見た目をご紹介します。
- 長さ:7ft3in(2.21m)
- 自重:82g
- ルアーウェイト:0.5〜6g
- 適合ライン:1.5〜5lb / PE 0.2〜0.4号
- カーボン含有率:99.8%
- 元径:10mm
- 先径:1.1mm
使用されているガイドは、Fuji製のSiC KRガイドです。
ちなみに、開発・販売している会社は、数多くの大ヒットラインを生み出しているモーリス・バリバスです。
握りやすく操作しやすいグリップとFuji製リールシート
グリップ部は、適度に丸みを帯びた握りやすい形状です。
後ろはこのような感じです。
リールシートはFuji製です。
グリップの頭とお尻には、コルクが使われています。
グリップ部の長さは短めで動かしやすく、ライトワインドやメタルジグの操作もしやすいです。
2ピースロッドで張りのあるブランクと極細のティップ
持ち運びに便利な2ピースロッドで、バット部の下からグリップにかけてのブランクは、マットな質感になっています。
バットガイドの上には、ロゴの黄色に合わせたカラーリングのLIGHT GAMEの文字がワンポイントになっていておしゃれです。
細すぎず太すぎず、適度にパワーがありそうなバット
ベリーは、繊細さと適度なパワーを兼ね備えた仕様です。
ティップは、チューブラーならではの張りがありつつ、適度に柔らかさがあるので乗せの要素もあります。
同時にインプレ(レビュー)した、16月下美人MXを装着するとこのような感じです。
感度・軽さ・適度な乗せやすさを追求したティップ
メバリングを中心とした、ライトソルトウォーターゲームで必要とされているのは、ロッドの感度です。
ヴィオレンテ VLL-73-Tには、ファインフレックスチューブラーという、超高感度でありながら、ソリッドティップのような理想的な食い込みを実現させた、極細のチューブラーティップを搭載しています。
これにより、チューブラー特有の張りと感度を兼ね備えながら、乗りの良さも実現させることができると同時に、軽量のジグヘッドからプラグやマイクロメタルジグまで幅広く扱えるのです。
実釣してみると1.0gのジグヘッドから5gのメタルジグまでキャストしやすく感度・操作性もかなりいい
※使用ライン:PE0.3号・リーダー6lb
実際に使用したキャスト性ですが、メバリングで多用するであろう1g・1.5g・2gのジグヘッドを使用してみても非常にキャストしやすく、全く問題ありませんでした。
チューブラーでありながらティップがよく曲がってくれるので、無理なくキャストできます。
対応ウェイトが0.5g〜6gとスペック表にある通り、5gのマイクロメタルジグも余裕でキャストでき、飛距離も抜群です。
また、7gのメタルジグでも、スペックオーバーですが難なくキャストできます。
一番扱いやすいウェイトは、ジグヘッド単体だと1.5g、プラグは3g、メタルジグが5gといった感じです。
ただ、0.5gまで軽いジグヘッド単体だと、少しキャストし辛いので、1g以下のジグヘッド単体をメインに使うという人は、ソリッドティップの方が無難だと思います。
チューブラーなのでライトワインドやメタルジグの操作性に優れている
1.5g・2.0gのジグヘッドを使用したライトワインドや、マイクロメタルジグを使用した軽いシャクリなど、ロッドを軽く動かすアクションが非常にやりやすかったです。
ジグヘッド単体のスローリトリーブも、もちろん操作しやすく、コンセンプト通り、オールマイティーに使えるロッドだと実感できます。
ただ、スペックを超える7gのマイクロメタルジグだと、キャストはできますが、少し重いかな?という印象です。
キャロライナリグやフロートリグなど、あまりアクションをしないのであれば、キャスト性は問題ないので、少々スペックオーバーの重さでも扱うことができると思います。
※あくまでも個人的な感想ですので、スペックオーバーのウェイトを使用する場合は気をつけてください。
感度が抜群で小さいアタリも逃さず食い込みも良い
※メバルじゃなくてごめんなさい。
ヴィオレンテ VLL-73-Tで釣った、20cmぐらいのキジハタ(アコウ)です。
ライトワインドで使用しヒットしましたが、操作性もとても良く、フォール中・ダート中、どちらもアタリがわかりやすく、ティップが適度に柔らかいのでショートバイトでも弾くことが少なく、少々アワセが遅れても上手くかかってくれます。
また、針がかりしないような小さな豆アジやチャリコが、何度もワームをついばんできましたが、その度にビンビンとロッドからアタリが伝わってきたり、ジグヘッドをボトムまで沈めた時も、コツコツと岩や敷石の感触が伝わってきたりと、感度も抜群です。
こちらは、フロートリグ(3.0g)と超軽量ジグヘッド(0.5g)の組み合わせで釣ったメバルです。
ティップがバタつくことなくキャストしやすく、この時は食いが浅かったのですが、的確にアタリを捉えることができ、チューブラーティップながら弾くことなく掛かってくれました。
40cmクラスのシーバスとのやり取りも可能なほどパワーも兼ね備えている
40cmクラスのシーバスがヒットしましたが、バットのパワーでこのサイズもやり取りすることが可能でした。
タモを持っていなかったので少し心配でしたが、全然余裕で抜き上げることもできました。
急な突っ込みにも耐えれましたので、尺クラスのメバルでも力負けして潜られることなく対応できると思います。
デメリットはグリップが少しだけ太いこと
デメリットだと思うところは、個人差がかなりありますが、グリップが少しだけ太いので、手が小さい私は片手でフルキャストが若干しにくいなという印象がありました。
操作する時は全く問題なく握りやすいのですが、キャストの際は、もう少しグリップが細い方がグッと握れるのになと思います。
とはいえ、一般男性の手の大きさであればデメリットになるほどではありません。
やや長めのレングスですがアジングとの併用も可能
少しだけ長めではありますが、適度な張りがあるメバリングロッドなので、掛け調子のアジングロッドとしても使用できると思います。
メバリングよりも繊細なジグヘッド単体も扱うことが可能で、チョンチョンとアクションさせることが多いアジングの釣りでも操作性はバッチリ対応できます。
また、キャロライナリグやスプリットショットリグも扱うことができ、遠投性にも優れているので、メバリングが本調子でない初秋の時期にはアジングロッドとして使うと、経済的でより汎用性が高まると思います。
実売価格20,000円前後で購入できる汎用性が高いヴィオレンテ VLL-73-T
数多くの大ヒットルアーラインを発売しているモーリス(バリバス)が作り上げたメバリングロッド『ヴィオレンテ VLL-73-T』は、実用性も汎用性も高く、20,000円前後で購入できるロッドの中でもおすすめしたいロッドです。
メバリングだけでなくアジングロッドとしても使用でき、このロッドが1本あれば、大抵のライトゲームを楽しむことができます。
また、ソリッドティップモデルやパワーフィネスモデルもラインナップにあります。
あまり知られていないためか、ごく稀に格安価格で売り出されていることがありますので、チェックしてみてください。
まとめ
- 幅広いルアーを使えて適度に張りのあるチューブラーメバリングロッドを探していた
ソアレSS S706ULT・ブルーカレント74Ⅱ・ヴィオレンテVLL-73-Tが候補に挙がった
ブルーカレントⅡよりヴィオレンテ VLL-73-Tの方がメバリング向けのロッド - 0.5gのジグヘッド単体からワインド・プラッキング・マイクロメタルジグまで扱える万能メバリングロッド
握りやすく操作しやすいグリップとFuji製リールシート - 2ピースロッドで張りのあるブランクと極細のティップ
感度・軽さ・適度な乗せやすさを追求したティップ - 実釣してみると1.0gのジグヘッドから5gのメタルジグまでキャストしやすく感度・操作性もかなりいい
チューブラーなのでライトワインドやメタルジグの操作性に優れている
感度が抜群で小さいアタリも逃さず食い込みも良い
40cmクラスのシーバスとのやり取りも可能なほどパワーも兼ね備えている - デメリットはグリップが少しだけ太いこと
- やや長めのレングスですがアジングとの併用も可能
- 実売価格20,000円前後で購入できる汎用性が高いヴィオレンテ VLL-73-T
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