メバリングで使用するワームカラーと一口に言っても、その種類は数え切れないくらい多くあり、1種類のワームだけでも10色ほどラインナップがあります。
なぜ、こんなにも多くのカラーがあるのか?
それは、時期(季節)・時間帯・地域や場所・潮(水)の色・ベイトなど、様々な状況に対応できるように開発されているからです。
とは言っても、「この状況にはこのカラーが正解」と確実な答えはなく、先週釣れたカラーが今日は釣れない、1時間前に釣れたカラーが釣れない、なんてことは頻繁にあります。
もちろん、ワームカラーをできるだけ多く揃えるに越したことはありませんが、始めのうちからいきなり全色集めるのは大変です。
では、このような状況に対応するためにはどうすれば良いか?
そこで今回は、5つのジャンル(系統)に絞ったメバリングワームカラーとカラーローテーション方法をご紹介します。
メバリングワームは基本的にクリア(透明)なカラーが多い
メバリングワームの大きな特徴は、マイクロベイトフィッシュ(稚魚)やアミなどをイミテートして作られているため、透き通ったクリアなカラーが多いことです。
それは、体が小さなメバルやアジに食べられてしまうような小さな海の生物は、外敵から身を守る(食べられない)ために、体が透明になっているからです。
ただ、メバリングはルアーフィッシングなので、単純にエサに似ているからといって釣れるわけではなく、ワームカラーの使い分けによってメバルを誘い出さなくてはいけません。
そこで重要になってくるのが、ワームカラーをローテーションさせることなのです。
直接的な色ではなく光の要素が影響するので系統で使い分ける方法が効果的
メバリングでのワームカラーの話でよく耳にするのが、「どんな色でも関係なく同じように釣れる」「ナイトゲームだから色なんて関係ない」など、メバリングにワームカラーは関係ないという話です。
これは、赤・青・黄など直接的な色の変化に焦点を当てているからだと思います。
もちろん、こればかりはメバルに聞いてみないと分からないので、正解は闇の中ですが、メバリングのワームで一番変化を与える(影響する)要素は、光だと私は考えています。
光とは、太陽光・月明かり・常夜灯などです。
なので、ここからご紹介するワームカラーとは、光を加味しそれぞれの系統でジャンル分けした種類となります。
メバリング用ワームのカラー(色)のジャンルは大きく分けて5種類
先ほども記述しましたが、メバリングワームは透き通ったクリアなカラーが多く、それを基本に色分けされている場合がほとんどです。
例えば、無色透明でラメが入ったワームや透き通るほど薄い色付けをしたワームなどです。
そのようなラインナップの中に、それとは全く逆の、光を通さない真っ白なワームや自ら発光するワームなどがあります。
これらを大きなジャンルに分けると、クリア系・ラメ系・ソリッド系・ケイムラ系・グロー系の5種類になり、これらをローテーションすると、直接的な色よりもそれぞれに違うアピールが可能になります。
一番ナチュラルにアピールできるクリア(透明)系カラー
※出典:ダイワ
メバリングワームの中には、全く色のついていない透明なカラーがあります。
これって本当に見えるの?と思ってしまいますが、窓ガラス・ペットボトル・ビニール袋などの透明な物が私たちに見えるように、メバルにも透明なカラーは見えています。
透けて見えるほど薄く色付けされたワームもクリア系カラーに位置付き、これらは全て光を通すので、シルエットがぼやけて映ったり存在感が控えめなため、違和感・警戒心を与えにくく、ナチュラルに誘える特徴があります。
このクリア系カラーは、警戒心が強いメバルに最も適しているので、メバリングワームで必ずラインナップにあるカラーになります。
アミパターンやマイクロベイトパターンなどで効果を発揮するラメ系カラー
※出典:エバーグリーン ギムレット
クリア系と同じぐらい種類が多く、多用されるのがラメ系カラーです。
このラメ系カラーは、クリア系のワームにキラキラ光るラメを入れているタイプがほとんどで、全体のシルエットはぼやけて見えつつ、ラメはハッキリと見えるので、クリア系よりもアピール度は高くなります。
また、ラメが光ることで、その部分がアミの集合体に見えたり、小魚の鱗が光っているように見えたりするので、アミパターンやマイクロベイトパターン時に効果を発揮するカラーでもあります。
中には、グローラメが入ったタイプもあり、自ら発光することができるので、新月(月明りがない)や常夜灯がない場所でも同じようにアピールすることができます。
光を透過しないのでシルエットがハッキリ見えるソリッド系カラー
※出典:バークレイ ベビーサーディン
ソリッド系カラーは、クリア系カラーとは全く逆で、ハイアピールカラーとなります。
光を透過しないため、常夜灯や月明りがある時に下からワームを見上げると、影ができるほどシルエットがハッキリ見え、離れているところからも見つけやすく、水が濁っている時でもしっかりとメバルにアピールすることができます。
また、若干光を透過していても、濃いめの色が使われているワームもソリッド系カラーと位置付けます。
※濃いめのチャートやピンクなど。
特に、活性が高く食い気がありエサを探し回っているメバルに効果的ですが、その反面、違和感や警戒心をより一層与えてしまうというデメリットもあります。
紫外線が当たると発光するケイムラ系カラーは光がある場所でアピール
※出典:クリアブルー エビフライ
ケイムラとは蛍光紫の略語で、紫外線に反応して発光するカラーです。
ケイムラ自体に色は付いていないので無色ですが、光(紫外線)が当たると紫っぽくポワーンと発光し、メバルにアピールすることができます。
紫外線と聞けば太陽の光だけと思われがちですが、月明りや常夜灯にも紫外線は含まれているので、ナイトゲームでも効果を発揮してくれます。
ケイムラ剤の度合いにもよりますが、基本的にほんのり光る程度のカラーが多いので、過度な違和感を与えることなく誘うことができます。
また、ケイムラ系カラーはクリア系・ラメ系カラーと組み合わさっていることがほとんどで、どちらかと言えばナチュラルに誘いたい時に使えます。
光を蓄えて自ら発光し真っ暗闇でもアピールすることができるグロー系カラー
※出典:クリアブルー エビフライ
グローとは夜光塗料のことで、光を蓄え発光させることができるカラーです。
先ほどのケイムラは光(紫外線)が当たらないと発光しませんが、グローは光を蓄え自ら発光するため、月明りも常夜灯もない真っ暗闇な場所でもアピールすることができます。
グロー系カラーのワームに蓄光剤を混ぜて作るため、この素材を調整することで光の度合いが決まり、様々な組み合わせが可能になります。
例えば、グロー弱めのクリア系カラー、グロー強めのマット系カラーなどです。
グロー系カラーは、他のどのカラーよりもアピール度を高めたり、ぼんやり光らせることでナチュラルなアピールができたりと、無限の可能性を秘めた特殊なカラーなのです。
また、青やオレンジに光る蓄光剤もあります。
それぞれ異なるジャンル(系統)のカラーをローテーションする
ここまで、クリア系・ラメ系・ソリッド系・ケイムラ系・グロー系のそれぞれの特徴などを見てきました。
そして、これらのカラーをメバリングではどのように使い分けるのか?
それは、状況に合わせたセオリー通りのカラーで始め、反応がなければ(なくなれば)正反対のカラーへローテーションさせる。これを繰り返すことです。
ここで一番大切なのは、同じようなワームカラーばかり揃えても、幅広くメバルを狙うことはできないため、5つのジャンルを被らない(偏らない)ように選ぶことです。
ナチュラル系とアピール系にカラーを分けるとより明確で簡単
まず始めに、5つのジャンル(系統)でワームカラーを分けましたが、これを大まかにナチュラル系とアピール系の2つに分けます。
- ナチュラル系:クリア系・ラメ系・ケイムラ系
- アピール系:ソリッド系・グロー系
状況に合わせる(セオリー通り)とは、光の有無や潮色などでカラーを決めることです。
- 常夜灯・月明り
有:ナチュラル系
無:アピール系 - 潮色(水の色)
澄み潮:ナチュラル系
濁り潮:アピール系
この方法で始め、反応がなければ全く逆のカラーを試します。
このようにカラーローテーションさせると、幅広くメバルを狙うことができます。
初心者のうちはナチュラル系とアピール系の2色だけでも大丈夫
メバリングを始めたばかりの頃は、多くのカラーを集めるのは大変です。
また、ワームカラーだけでなく、ワームの種類(形など)も大切になってくるので、それも加味しながらワームカラーを選ぶようにしましょう。
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また、2色だけでメバリングを楽しむのでしたら、ナチュラル系の中から1色、アピール系の中から1色を選ぶようにしましょう。
個人的におすすめなのは、クリアなラメ系とソリッド系の組み合わせです。
また、3色用意するのであれば、ラメ系とクリアベースで弱いグロー系とソリッド系など、アピールの度合がバラバラになるように選ぶのがコツです。
5つのジャンル(系統)全てを用意すればどのような状況でも細かく狙えスレ対策にもなる
ナチュラル系とアピール系を複数用意できるのであれば、それぞれ5つのジャンルから1つずつ選べぶことで、より的確に細かいカラーローテーションが可能になります。
クリア系(ナチュラル系) → ソリッド系(アピール系) → ラメ系(ナチュラル系) → グロー系(アピール系) → ケイムラ系(ナチュラル系)
また、プレッシャーが高いポイントや活性が低い時などは、同じナチュラル系でもラメ系カラーにしか反応がないなどシビアな場面が多くあるので、より細かな狙い方ができる利点もあります。
ここで一つ疑問に思うことは、なぜナチュラル系とアピール系を交互にローテーションさせるのが効果的なのか?
それは、メバルはスレやすいという習性があるからです。
メバルは警戒心がとても強いので、たとえ活性が高く釣れ続けたとしても、突然ピタッと反応がなくなることがあります。
同じような色のワームが目の前を通り続けていると、始めは口を使ってくれていたのにちょっと追いかけるぐらいになり、やがて完全に見切って興味を示さなくなります。
そんな時に、それまでとは正反対の色のワームを投げてみると、始めのように口を使ってくれた。なんてことがよくあります。
これを、完全に見切られてしまう前にカラーローテーションを繰り返すことで、スレ対策になるのです。
まとめ
- メバリングワームは基本的にクリア(透明)なカラーが多い
直接的な色ではなく光の要素が影響するので系統で使い分ける方法が効果的 - メバリング用ワームのカラー(色)のジャンルは大きく分けて5種類
一番ナチュラルにアピールできるクリア(透明)系カラー
アミパターンやマイクロベイトパターンなどで効果を発揮するラメ系カラー
光を透過しないのでシルエットがハッキリ見えるソリッド系カラー
紫外線が当たると発光するケイムラ系カラーは光がある場所でアピール
光を蓄えて自ら発光し真っ暗闇でもアピールすることができるグロー系カラー - それぞれ異なるジャンル(系統)のカラーをローテーションする
ナチュラル系とアピール系にカラーを分けるとより明確で簡単
初心者のうちはナチュラル系とアピール系の2色だけでも大丈夫
5つのジャンル(系統)全てを用意すればどのような状況でも細かく狙えスレ対策にもなる
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